深部静脈血栓症、発症から約2ヶ月経過しました。【治療内容や経過レポート】

健康

昨年12月に「深部静脈血栓症」と診断されてから早いもので約2ヶ月が経過しました。

同じ病気になった方の体験談や治療内容が知りたくて、ネットで検索してみたが、ヒットするのは医療機関のページばかり。

血栓は本当に溶けるのか、どんな生活を送ればいいのか等、病気に関しての悩みは尽きず、共有できる人がいないので、孤独感は強いまま。

それならばいっそのこと私が発信する側になって「深部静脈血栓症の治療内容や経過」を共有できたらいいなと思い、体験談を書きます。


てらはる(@namaaaz)です。自転車・登山系のYouTubeやってます。


参考記事

病気とは無縁だと思っていた私が血栓症になって緊急搬送されたときの体験談です。
合わせてどうぞ。

【体験談】毎回健康診断A判定の私が血栓症になった話【深部静脈血栓症】 – 激坂ライフハック (tera-climbing.com)

参考記事

血栓症になった原因がオンライン処方のピルだった話です。
こちらも合わせてどうぞ。

ピル服用8年目の私が血栓症で緊急入院した話【オンライン処方は危険です】 – 激坂ライフハック (tera-climbing.com)

症状発生~入院までの生活:このまま原因が分からなかったらどうしよう

深部静脈血栓症」は一般的に左脚ふくらはぎに発生することが多いが、私の場合は左脚の太もも~股関節あたりに発生し、徐々にふくらはぎまで血栓が伸びていったらしい。

たしかに症状を振り返ってみても、最初は腰痛なのか股関節痛なのか、はたまた腹痛なのかよく分からない部位が急激に痛み出して、何科を受診すればいいのか非常に迷った。

近所の整形外科でとりあえずの痛み止めを処方され、家で療養していたときは、

このまま原因不明のままずっと歩けなくなっちゃったらどうしよう…

とめちゃくちゃ不安だった。

猗窩座に「鬼になれ」と言われたら、快諾してしまいそうなくらい痛かった。あぶねぇ…。

家での療養に危機感を感じてからは、紹介状無しで総合病院に行き、CT検査をしてすぐに血栓だと分かった。現代日本の医療の発展はすさまじい。

Dr.STONEみたいなストーンワールドだったら、きっと私は助かっていないなぁと実感。

入院中の生活:肺に血栓が飛んだらどうしよう

私は一人暮らししていたので、歩けない状態で日常生活を送るのは難しいということで、入院させてもらうことになった。
周りにサポートできる人がいる場合は、通院でも治療ができるとのこと。
一人じゃ暮らしていけないし、血栓が肺に飛んで意識不明になったら怖いので、私は「入院させてください!!!」と食い気味に懇願した。

深部静脈血栓症の治療は、下大静脈フィルター、カテーテル治療などの外科治療もあるが、私の場合は抗凝固薬(こうぎょうこやく)という血液をサラサラにする薬の服用で治療することになった。

痛すぎて歩けなくなってからは、近所の整形外科で借りた松葉杖で生活していたが、痛みが強くなってからは松葉杖も無理になってしまったので、病院では車椅子を使って生活していた。

てらはる
てらはる

車椅子バスケットボールの選手、本当に尊敬します。
車椅子使うとすぐ腕パンパンになってしまう。

抗凝固薬での治療を開始して、自力で歩けるようになるまではだいたい1週間くらいかかった。

抗凝固薬イグザレルト(入院中は1日2錠服用)

こんなに痛いのに、本当にこんな小さい薬で効果あるのか…?
とちょっと医者を疑っていたが、問題なく快方に向かって一安心。疑ってごめんなさい。

弾性包帯で血流を速くする

脚の腫れが引いてからは、抗凝固薬での治療と合わせて弾性包帯での治療も行った。
毎朝自分でこの包帯を巻くのだが、しわが無いように同じ圧力で巻くのが結構難しい。
圧力が一定になるように、弾性包帯に印刷してある白い四角を正方形にするようにして巻く。

【私が使用した弾性包帯】
ソルブ株式会社 ビフレックス16+プラティック 10cm×4m ブラック

https://www.bing.com/ck/a?!&&p=504eceb82b759faeJmltdHM9MTY3ODE0NzIwMCZpZ3VpZD0yZDJjOTc2OS0zODlkLTY3ODgtMGNkMi04NTE2MzllMTY2YzMmaW5zaWQ9NTQxNQ&ptn=3&hsh=3&fclid=2d2c9769-389d-6788-0cd2-851639e166c3&psq=%e3%83%93%e3%83%95%e3%83%ac%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9+%e5%bc%be%e6%80%a7%e5%8c%85%e5%b8%af&u=a1aHR0cDovL3RodWFzbmUuc29sdmUtbmV0LmNvbS9hdXRvZml0X2NhdGFsb2cvY2F0YWxvZy8&ntb=1

似たような商品で弾性ストッキングというものがあり、包帯よりも扱いが簡単なので、腫れが引いて症状が安定している人には、こちらの方が良い。
私もこれを買って、退院後は今でも毎日左脚だけ履くようにしている。
めっちゃ痒くて邪魔だけど、しょうがない。

入院生活の後半は、ほとんど症状がなかったので、本当に血栓があるのかよく分からなかった。
しかし血栓はそう簡単には溶けず、完治までは約3~6ヶ月ほどかかるらしい。

治療はしているものの、いつ肺に飛んで意識不明になるか、お金がなくなってジ・エンドにならないか怖くて眠れない日も多かった。

担当医
担当医

抗凝固薬を飲んでいる限りはほぼほぼ問題ないでしょう。

もし息苦しくなったら救急車を呼んでね。

「ほぼ問題ないと言われても、やっぱり怖いなぁ…。」
と思いながら、ずっと入院しているわけにもいかないので、19日の入院生活に別れを告げ、退院することに。

退院後の生活:お金なくなったらどうしよう

血栓発症から約1ヶ月弱で、医師からの就業許可が下りた。

退院後はバリバリ仕事をするつもりだったが、爆弾を抱えて新しい仕事を頑張りつつ、血栓を溶かすための療養をするのに全く自信がなくなってしまったので、内定を辞退して実家でゆっくり病気療養することにした。

実家を頼れない人は、生活するために働くという選択肢しかないので、病気療養に専念できるのは本当にありがたい。

せっかくなのでハローワークに通いながら失業手当を受給しつつ、気ままにブログを書いたりYouTubeに動画を投稿したりして、無職生活を謳歌することに。

病気は快方に向かっていたし、まぁ完治するだろうと思っていたので、一番の心配はお金が尽きてしまわないかだった。

退院から2ヶ月後の生活:血栓溶けなったらどうしよう

退院から約2ヶ月後、久しぶりの病院受診で超音波検査をした。

担当医
担当医

う~ん、思ったより血栓が溶けてないですね。

とにかく運動してください。じゃないと血栓溶けずに残っちゃいます。

私のふくらはぎの血栓は溶けていたが、太もも~お腹の血栓はまだ残っているとのこと。

弾性ストッキングと抗凝固薬の服用さえ間違いなくしていればいいと思っていたが、どうやらそれだけではダメらしい。

無職生活楽しんでるどころじゃねぇ!!とにかく運動しなきゃ!!

一念発起した私は、今しかできない血栓症の治療に専念することにした。

普通に生活しているだけだと血栓の存在に気付かないが、ちょっと長めに歩いたり、階段を駆け上がったりすると、太ももに違和感があることに気付く。

左脚ふくらはぎの血栓は溶けたということで、運動したときの違和感は全くなくなったが、太ももには血栓が残っているからか、やはり違和感がある。

歩くとピキピキして、だるい。
左脚太ももだけ疲れのピークが極端に早く、息も上がりやすい。

てらはる
てらはる

これはヤバい!!一生こんなんは絶対嫌だ…。

ということで、近くの山を毎日ハイキングすることにした。
登山すると左脚にすぐ疲れを感じ、まるで左脚だけアビスの上昇負荷にかかったようになるが、それが血栓に効いているような気がして気持ちいい。

ハイキングで毎日見る景色。富士山がでかい。

日々の運動と同時に、食生活の改善もすることにした。
青魚(イワシ、サバ、アジなど)、トマト、にんにく、玉ねぎが血栓に効くらしいので、毎日摂ることにした。

各種検査データ(血液、超音波、CT)

深部静脈血栓症の治療では、血液、超音波、CT検査で経過観察するのが一般的だそう。
私の検査結果は下記の通り。

血液検査結果

内容基準値2022/12/262022/12/282022/12/312023/1/42023/1/102023/1/262023/3/2
CRP0.00-0.14mg/dL7.756.872.142.070.300.035
Dダイマー0.00-1.00μg/mL29.209.006.104.702.500.700.50
血液検査結果

血栓症で関係があるのは、CRPDダイマーの2項目。
耳慣れない単語だと思うので調べてみた。

CRPとはC-reactive proteinの略でC反応性タンパクのことです。このC反応性タンパクは、体の中で炎症や組織の破壊がおきているときに血液中に現れるタンパクです。つまり血液中のCRPの値を調べることで「体のどこかに炎症がある」「組織破壊がおきている」といったことが内視鏡などで直接確認しなくても血液検査だけで分かってしまうのです。

血液検査の項目のCRPが高いときにはどんな疾患が疑われる? – クリンタルコラム (clintal.com)

Dダイマーとは、血栓けっせん(血液の塊)中のフィブリンという物質が溶解された際に生じる物質の一つです。血液中に含まれるこの物質の量を調べることによって、体内で血栓(血液の塊)が形成されている、または形成された可能性の有無を推し量ることができます。

Dダイマー | メディカルノート (medicalnote.jp)

入院した日(2022/12/26)の血液検査では、なんと基準値の50倍以上もの数値をたたき出してしまった。
その後は順調に数値が減っていき、1ヶ月後には基準値内に収まっている。

CT検査結果

CT検査の結果(発症から約20日)

上図は、CT検査で私の体を輪切りに撮影した写真の一部。
上側がお腹、下側が背中になっていて、赤丸が静脈を示している。

左の丸(右脚静脈)は白い→造影剤が行き渡っている証拠なので正常
右の丸(左脚静脈)は黒い→造影剤が行き渡っていないから血栓があり異常
という感じで確認する。

超音波検査結果

超音波検査結果(発症から約2ヶ月後)

上図は、発症から約2ヶ月後の超音波検査の結果。
左脚ふくらはぎにあった血栓はなくなったことが分かる。
ただし左脚太ももあたりに集中して血栓が残っていることが分かる。

今後の予定

次回(発症から3ヶ月後)の通院では、心臓部の超音波検査を実施する予定。
血栓が出来立てのうちに、とにかく運動して早めに血栓を溶かさないと、慢性的に残ると言われてしまったので、まずは次の通院を目安に療養に取り組んでいきたいと思う。

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